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記事提供:「助っ人」は起業、独立、開業を応援するメディアです
前回の記事ではソーシャルビジネスの定義や一般的なビジネスとの違いについて触れました。
今回も助っ人さんの記事からソーシャルビジネスが抱える問題点やその解決策などについて触れていきたいと思います!
◆ソーシャルビジネスの抱える問題とその解決策
社会的な問題や課題に取り組むソーシャルビジネス・社会起業になります。
こう言ってしまうと、とても良く出来たもののように感じられるかもしれません。そして、人によってはこれこそが正しいビジネスの形なのでは?そう感じるかもしれません。
しかし、実は、現時点ではまだまだ多くの問題を抱えています。
そこで、ここではソーシャルビジネスの抱える問題と、それを解決するにはどうすればいいのかについて具体的に考えてみることとしましょう。これを解決することが、あなたが社会起業家として成功するための第一歩となることでしょう。
◆ソーシャルビジネスのイメージの問題
まず、最初に挙げられるのが、イメージに関する問題です。
ソーシャルビジネスは、まだ日本で広がりはじめてからそれほどの時間が経過しているわけではありません。つまり、マイナーな存在であるとも言えるのです。社会性を持った事業…こう言ってしまうと、少し怪しまれてしまうこともあるかもしれません。
また、ソーシャルビジネスとは少し違っていますが、NPO法人や一般社団法人などについてあなたはどのように思いますか?
何か良いことをやっていそうという印象かもしれませんが、事業として成り立っていないだろうとか、国のサポートがあるから事業が継続できるのだろう?というイメージかもしれません。
※一般社団法人の設立などについては詳しくはこちらをお読みください。
ソーシャルビジネスであろうとそうでないビジネスであろうと、事業というのは確実にキャッシュを生むことがないと継続できません。補助金や寄付に頼ることも一部分で必要かもしれませんが、できるかぎり自立して経営できる仕組みを持たねばいけません。
しっかりと稼げるんだというイメージをつくっていくことが大切だと思います。
国や自治体などからの補助金について考えるという方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、これは考えるべきではありません。
ビジネスとして継続するためには、その事業によって利益を出す事が必要になります。確かに、国や自治体の補助金・助成金は事業を立ち上げるための資金や、運転資金として利用することはできます。だが、これをあてにしているようでは、そもそもビジネスとしてのプランが破綻しているとも言えるのです。
日本ではソーシャルビジネスとNPO法人が混同される傾向がありますが、中には「事業型NPO法人」と呼ばれている組織まであるほどです。
ビジネスである以上は、しっかりと自身で利益を生みださなければならないのは言うまでもありません。
結論を言いますと、ソーシャルビジネスでは軌道に乗せて利益を生みだすことが難しいという問題は、しっかりと目的を達成するための事業を行いながら同時に、利益を確保できるプランを練る…これしか解決策はないのです。
◆通常の起業と一緒だという気持ちを持つこと
ソーシャルビジネスの特殊性というものはないと思ったほうがいいと思います。
何となくカッコいいからとか、社会性が高くて素晴らしいという理念共感型でソーシャルビジネスを立ち上げようという方が多くいます。ソーシャルビジネスの理念はとても素晴らしいと思います。ただずっと書いていますが、ソーシャルビジネスも通常の起業と同じですので、通常の起業家と同じ苦難が待っています。
◆ソーシャルビジネスの様々な形と可能性
社会起業やソーシャルビジネスといっても様々な形があります。もちろん、これは一般的なビジネスでも同じことが言えるでしょう。
解決することが目的である社会的な問題や課題の数だけソーシャルビジネスの形があるのです。そこで、これからソーシャルビジネスをはじめる際に、どんな形にすべきなのか迷ってしまった場合、まずは最初に社会的な課題や問題について具体的に考えてみてはいかがでしょうか?
そうすることによって、あなたにとってベストなソーシャルビジネスのアイデアやプランを見つけることができるかもしれません。
ここでは、さまざまな社会的な問題や課題を例にしてソーシャルビジネスについて考えてみたいと思います。もしかすると、そこに新しい可能性を見つけられるかもしれません。
◆経済的格差や貧困問題を解決するには?
貧困問題と言うと、多くの方が発展途上国(新興国)をイメージする方が大半ではないでしょうか?
たしかに、テレビや雑誌などの報道を見ていますと、そんなイメージを持ってしまうのも無理はないでしょう。しかし、先進国の中にも、貧富の差が大きく、貧困が問題となっているケースも少なくないのです。
日本も全く例外ではありません。この30年で日本の経済事情は大きく変化してきました。バブル景気から、深刻な不景気、そして現在では景気回復傾向にあるものの、長引いた不景気の傷跡が残されたままとなっているのです。
就職率も改善しているとは言え、職を見つけることができずに貧困に苦しんでいる人が少なくないのです。また、地方と都市部の賃金格差も解決すべき大きな問題とされることも多いでしょう。
そんな貧困問題を解決するソーシャルビジネスといえばどんなものが挙げられるでしょうか?
ソーシャルビジネスについて調べてみると、必ずと言っていいほど「グラミン銀行」という単語を目にすることになるでしょう。
これも、貧困問題を解決するためのソーシャルビジネスの一つとして知られています。この「グラミン銀行」はソーシャルビジネスとしてとても大きな成功をおさめており、なんとノーベル平和賞まで受賞しているのです。
具体的に「グラミン銀行」が行ったのは、貧困層への低金利・無担保での貸し付けになります。これまで、「グラミン銀行」のあるバングラディシュの金融サービスの多くは富裕層向けのものでした。なので、農村などで暮らしている貧困層はそもそも利用することができませんでした。
だが、この「グラミン銀行」が成功することによって、農村の貧困層の生活は大きく向上したのです。貧困問題は日本にも確実に存在していますし、そして、それを解決するためのソーシャルビジネスが求められているのもまた事実です。
◆教育問題を解決するためのソーシャルビジネス
貧困問題と繋がる部分もありますが、教育に関する社会問題も少なくありません。もちろん、日本だって例外ではありません。
日本の教育方針はこの20年ほどで大きく揺れ動いてきました。「ゆとり教育」などが実施されたものの、大きな議論となって、現在はこの方針はまた変えられているのは周知の事実です。
教育については世界中で常に議論されており、はっきりとした正解が出る可能性は少ないでしょう。児童教育については、それぞれの子供や家庭によってベストとなる環境は異なっています。そのため、すべての人にとって良い教育というのは簡単には実現できないのです。
また、地域による教育の格差も問題となっています。
実は、教育の問題はソーシャルビジネスと大きな関係を持っているのです。そもそも、「学校」という存在そのものが社会的な事業であると言えるでしょう。
日本にも多くの大学、私立の小学校、中学校、大学が存在しています。これらの事業の目的を考えてみてください。学校が存続していくために利益を求めなければならないのは当然ですが、それ以上にそれぞれの理念に基づいた教育を行うことが最大の目的であるはずです。
つまり、これらはソーシャルビジネスであると言えるのです。
学校ではなくても、塾や家庭教師といったビジネスだって、考え方や目的の置き方によってはソーシャルビジネスであるとも言えるでしょう。
このように考えると、教育の世界には多くのソーシャルビジネスのチャンスがとても多いと言えるのではないでしょうか?
ただし、ソーシャルビジネスとしてはあまりにも一般的で、日本国内でも多くの事業が既に展開されています。そのため、競合が多く、差別化が難しいというデメリットも出てきます。
これらの点も頭にいれた上で、教育に関するソーシャルビジネスのプランをしっかりと考えなければいけないでしょう。
◆大きな注目を集めている地方の活性化
ソーシャルビジネスの中でも、日本で特に広く、そして強く求められているものの一つが、地方に関するものになるでしょう。
事実、地方の活性化を目的としたソーシャルビジネスが大きな注目を集めるようになってきています。都市部と地方での生活水準の格差も大きな問題となっているのです。
そもそも、現在の日本においては地方では雇用も少なく、そこで暮らしているのでは生活をすることができなくなってきています。その結果として多くの人が都市部に移住することになったのです。そして、さらに地方の過疎化が進んでしまう…こう言った悪循環が起こっているのです。
このような問題を解決するためのソーシャルビジネスもすでに登場してきています。そのパターンについていくつかご紹介してみることにしましょう。
・地方で雇用を生み出すためのソーシャルビジネス
まず、その地に雇用がなければそこで生活することは難しいでしょう。そこで、まずは雇用を生み出すためのソーシャルビジネスも多くなっています。
雇用を生み出す…こう言うととても難しく感じるかもしれません。確かに地方で自ら事業を起こしてそこで多くの人を雇用するのは難しいことでしょう。ですが、別の形で雇用を生み出すこともできるのです。それが、企業を誘致するといったものになります。コンサルタントに近いものであれば、すぐにでもスタートできるビジネスではないでしょうか。
近年では地価の高い都市部を出て地方への移転を考えている企業も多くなってきています。こういった企業を探しだし、誘致すると言ったビジネスを行なっている社会起業家も多くなっています。このような形であれば、特別に大きな資本を必要とせず、比較的ビジネスとして成立させやすいでしょう。もちろん、そのためにはある程度の知識や行動力、またコネクションも必要となりますが、チャレンジしてみる価値は十分にあるでしょう。言うまでもなく、社会的な影響力は非常に高く、社会起業家として大きく成功できる可能性も高いでしょう。
・地方に人を集めるソーシャルビジネス
地方活性化のために、雇用以外に重要なポイントといえばどんなものをイメージするでしょうか?
それは、人を集めることです。
地方に人を集めるためのソーシャルビジネスもまた、近年高い注目を集めるようになりました。その一つがイベントの主催になります。
イベントといえば、一般的に「かなりのコストがかかる」と言うイメージを抱いている方も多いかもしれません。だが、アイデア次第では低コストでもかなり強いインパクトを持ち、多くの集客を期待できるものを作ることは可能なのです。
そして、人が集まると言うことは当然、お金も動くことになります。つまり利益を生み出してビジネスとして成立させるのもそれほど難しくないと言えるのです。
次回はソーシャルビジネスはどうすれば成功するのか?について触れていきます!
次回の記事はコチラ
※本記事の提供元はこちら
【参考/引用】
◆助っ人
ソーシャルビジネスとは、定義、事例多数!〜社会起業家を目指そう!
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- パラレルキャリア通信編集部です。主に複業(副業)の方向けの記事を書いていきます。ノウハウ記事をはじめとして、実際に一歩踏み出せるための記事も提供していきます。