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現在は昔と違い、資本金は1円からでも会社を作ることができます。
またネットの普及により、ビジネスはより始めやすくなりました。
チャレンジしてみたい人にとってはとてもいい環境が整ってきていると思います。
そこで今回は1円起業をはじめ、少額での起業の実態について
助っ人さんの記事から考えていきたいと思います。
まずは1万起業から…
◆1万円起業の発想が生まれたわけ
インターネットの普及で、誰でもカンタンにお店が持てるようになったこの時代、ビジネス書にも「資本金をかけずに起業する方法」というような内容の本が増えています。平成18年5月までは、株式会社を設立するには1000万円の資金がかかりましたし、更にその前の時代では、物も作れば売れる時代だったので多くの企業はお金をかけ店舗を増やし、大量生産をしていきました。会社を大きくすることがステータスだった時代です。
ただ株式会社を始めるだけで最低でも資本金が1000万円必要となる(資本金だけでは事業活動はできないので、実際には1000万円どころではない高額な資金を用意しないといけませんでした)と起業したいと強い想い、それと間違いなく需要があると誰でも判断できる優れたビジネスモデルを持っているにも関わらず、資金的な問題で優秀な起業家が事業を始めることが困難になり、経済活性化の問題からも悪影響になるという考えから、法律が改正されて1000万円という株式会社の最低資本金が撤廃されることになりました。
最低資本金の撤廃でそれまで存在していた資本金300万円の有限会社の制度が廃止されています。資本金が自由に設定されるようになったので、株式会社を基本として考えてくださいねということですね。
しかし物が国民すべてに行き渡ってしまった現在は、どんな物でも売れるということはなくなり、大量生産していた企業は在庫を抱えてしまうリスクが増えてきました。また、店舗を増やし過ぎたせいで、毎月どんなに売り上げが少なくても発生する人件費や店舗維持の固定費が重く圧し掛かり身動きが取れずに大手企業が倒産するということまで発生しています。つまり「お金をかければ売れる」という常識が通じなくなったのです。
成功している起業家は、
- 利益率の高い商売
- 在庫を持たない商売
- 定期的に一定額の収入が入ってくる商売
- 資本ゼロあるいは小資本で始められる商売
この条件を満たせば商売はうまく行くと言っているように、極端には0円から事業を始められるようになった今、ネットを使い資金をかけずに始めることが成功する起業だと言えます。昔と比べて常識があまりにも変わった為に、資金をかけずに事業を始めることにあまり肯定できない人も多くいます。しかしお金をかければかけるほどその資金を取り返さなければなりません。特にかけたお金が自己資金でなく融資などを利用して調達した資金の場合には借金として重く圧し掛かってくることになります。店舗を借りるなら売上の中から家賃などを払わなければいけません。
つまりリスクを負うことになります。資金やコストがかからなければ売れなくてもマイナスにはならないのでリスクがないどころか、売れれば売れただけ自分の収益になります。収益をえる事業活動にお金を掛けなければ掛けないほど会社の利益率は高くなりますので、収益体質の良好な組織が出来上がることになります。
つまり資金をかけないことが現代に適した効率のいいビジネスとも言えるのです。
このような環境が整っている中で、資金が掛からず始められるスモールビジネスを紹介した本で、ベストセラーになり注目を集めているのがクリス・ギレボー著の『1万円起業』です。その名の通り1万円ほどの低資金で起業することで、貯金はいらない、スキルもいらない、会社を辞めなくても出来る、主婦にも出来る、アイデアとやり方次第で何も必要もなく誰でもカンタンに起業が出来ると紹介されています。
そしてそんな誰でも出来るような起業が年収500万円を超えていることにビックリします。居酒屋やカフェなどの飲食店でも数百万かけて始めるのに、そんなに儲かっている個人店はなかなかお見かけしません。店舗運営をしている人から見て「ズルい!」と思わせるほどカンタンでリスクも負わずに高額の収入を得られる1万円起業。始めるなら絶対にこっちです。
◆1万円起業のいいところ
お金をかけてリスクを負う。その方が大きいことが出来るしリスクがあった方が人は行動出来るともいいます。しかし、それでもノーリスクだからこそ得られるメリットの方が大きいです。1万円で始める起業の良いところをまとめてみました。
○今すぐ始められる
起業したいと思っても臆病になって準備期間が長くなりがちです。そして熱が冷めてしまうことも多いですが1万円起業なら今からでも始めることが出来ます。まずはスタートラインに立てるというところがなによりの利点です。起業しなければわからないことは間違いなく存在していますから、実際にビジネスの場面に身を置くことができる経験はものすごく貴重なことと言えるでしょう。
○貯金や借金をしなくて済む
結婚して家族がいたら簡単には貯金を崩せませんし、ましてや起業するのに借金はかなりの障壁です。なによりも、お金の心配をなくせるのは心に大きな余裕を生むことができます。余裕はないとアイデアを生むことが厳しいかもしれませんし、アイデアを実現するためにも余裕がなければチャレンジしようと思える意識を持てなくなる可能性もあります。
○会社を辞めなくても良い
自分で起業をすると言えば一世一代の大勝負というイメージです。会社を辞めることで後戻りが出来なくなります。同時に、失敗した時の再就職への不安も高まります。しかし会社を辞めなくても1万円起業なら出来ます。片手間から始められるのは他にないメリットです。
○楽しみながらすることができる
自分のペースで始められるのも1万円起業のメリットです。リスクがあるからお金のためにやりたくないことをしなければならなかったり、本当にやりたいことより儲かりそうな方を選ぶというような迷走をしなくて済みます。どうせ起業するなら楽しくやりがいを持てる仕事がしたいですから。好きな事や楽しいことは仕事にするなという方もおられるようですが、好きな事や楽しいことを仕事にしたほうがいいに決まっています。毎日ストレスを溜める仕事の方が素晴らしいという旧時代の遺物のような考えに染まる必要はないでしょう。
◆いったいどうやって
成功事例として、次のようなことが挙げられます。1万円の起業では、職場や従業員を持たず、パソコン一台あればどこでも仕事できることを想定しています。
☆ 音楽教室のスケジュール管理で年収3600万円
☆ 結婚式専門の写真家で年収900万円
☆ 電子書籍で年収1200万円
などのビジネスです。飛びぬけて本当に特別な才能があるわけではなく、思いついてしまったアイデアでここまで大きくしています。1円から株式会社を設立できる時代です。アイデアと、先ずは実行あるのみという意気込みさえあれば、可能性はあります。たとえ失敗しても1万円ですから。リスクが大きければなかなか踏み出せないこともリスクが少なければ思い切ってチャレンジできる点も1万円で起業する場合のメリットではないでしょうか。
起業家の方は累積数千社の起業の応援をやってきた男が考える起業家精神とはも参考にしてみてください。
では続いて1年起業について見てみましょう!
◆会社法の過去/現在
会社法は、商法改正の一環で、平成18年5月に施行されました。50年ぶりとなる大規模な商法改正にはさまざまな項目がありました。その一つが、1円起業についてです。
結論から言うと、1円起業は可能です。
1円の資本金会社とは、旧制度では有限会社は最低300万円、株式会社は最低1,000万円必要とされていた資本金(最低資本金制度)を、1円でもOKとするものです。実は1円資本金会社自体は、従前においても特例制度で設立が可能で、設立後5年以内に資本金を最低資本金まで引き上げるという条件で、会社を設立することが認められておりました(確認会社)。
また、覚えていらっしゃる方は、若い人には少ないと思いますが、現行法における『最低資本金』は、「株式会社 1,000万円」「有限会社 300万円」ですが、平成2年以前には、『株式会社 35万円』『有限会社 10万円』という規制にとどまっていました。
それが、なぜ株式会社は1,000万円以上にとなったかというと、平成2年に崩壊したバブル期において、「税金逃れ」や「計画倒産」などを目的とする、実体のない「ペーパー会社」が社会問題化したことに伴って、「債権者の保護」を目的に、「平成2年の商法及び有限会社法の改正」により、「最低資本金」が現行まで引き上げられたからです。
ところが実態は、「最低資本金」は、設立時のみの規制に過ぎず、実際の会社の『純資産』を反映してはいないため、『最低資本金規制』は「債権者の保護」のためには、十分な機能を果たすものではありませんでした。さらに、欧米諸国においては、「最低資本金制度」の評価が低く、経済状況が悪化した場合には、むしろ規制緩和を積極的に行うことにより、ベンチャー企業の創業を促すことで、低迷した経済の回復を行ってきたという経緯があります。
こうした状況に加えて、バブル崩壊後の経済や雇用情勢の低迷により、「廃業率」が「開業率」を上回るという事態が生じ、新たな事業の創出や雇用の受け皿の確保により、経済活動の活性化を行う必要性が出てきたために1円起業と誰もが関心を寄せるような法改正をしたのです。
最低資本金が1000万円ですと、起業しようと思っていても資金面で今はできないと諦めてしまう起業家が間違いなく出てくるでしょうが、1円の資本金で起業できるのであれば、設立の費用は最低限にして、事業活動の発展のために資金を投資できるということからも効率的だと思われます。起業するには時期も大切なことからも、少ない資金でニーズがあると思うビジネスを始められることは起業家にとっても日本経済のためにも喜ばしいことと言えるでしょう。
◆アイデア1つで仕事は出来る!
情報も人もすべてがグローバル化した現在では、アイデア一つで仕事ができます。製造業であっても自身で生産設備を持たず、十分にやっていくことは可能です。代表的な例としてアップル(iPhone)とレッドブル(レッドブル・エナジードリンク)が挙げられるでしょう。アップルは設計だけを行って製造は外部の企業に依頼しています。
日本企業もアップル製品の部品を製造している企業もありますから、よくご存じのことでしょう。レッドブルも本社のあるオーストリアにも全く自社の工場は持っていません。レッドブルはアップル以上にマーケティングという1つの分野に鋭利的なまでに特化した企業と言えます。レッドブルはとにかくメディアをうまく利用するために人目につくスポーツイベントのメインスポンサーや自らイベントの主催者になったりすることで、企業のイメージを若々しいとスポーティーであるという人々が憧れるイメージを持たせることに成功しています。
アイデアさえあれば、OEMなど海外の会社を巻き込んで製造することができます。そのため、会社設立に強い意欲やアイデアを持ちながら、当初の開業資金に悩んでいる方々に、チャンスを与えることは大きな目的の一つでした。そのようにして、ハードルを低くして、創業・起業を後押しするのが狙いでした。
◆資本金1円で会社設立は可能!しかし実情は、、、
確かに資本金1円でも会社は設立できます。つまり、会社を作ることにフォーカスした場合は問題ありません。しかし、少ない資本金、つまり元手となる資金がなければ事業の運営が困難です。また、なによりも信用性に欠けます。それなりの企業であれば、新規取引先の資本金は◯◯◯万円以上でなければならないという社内規則もあります。さらに資本金1円では銀行口座もろくに作ることができません。ましてや融資は、総合的な判断でなされますから、資本金1円でも不可能ではないですが、査定ではマイナスにしかなりません。
融資を受ける際には、資本金というよりも純資産の部、これは資本金、資本準備金、利益剰余金を加えたものでなされますが、創業融資の時にはほとんど資本金ですのでなるべく厚くしておくにこしたことはありません。
このような意味で、目的が限定されている場合をのぞいて、1円起業は、話題性以外には実用性がないといえます。実際に起業して事業を行う場合には金融機関とのお付き合いからも信頼を得られる程度の資本金を準備して臨むようにしましょう。ただ一度会社をつくってみたいと言う方は資本金1円で設立しても構いませんが、株式会社を設立するには登録免許税を最低でも15万円は支払わないといいけませんので、遊びで設立するにはお金がかかりすぎるとは思います。
※本記事の提供元はこちら
【参考/参照】
◆助っ人
1円起業をはじめ超少額の起業について実態をまとめてみた
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- パラレルキャリア通信編集部です。主に複業(副業)の方向けの記事を書いていきます。ノウハウ記事をはじめとして、実際に一歩踏み出せるための記事も提供していきます。