【働き方を考える】好きな日に働く/嫌いな仕事はやらない フリースケジュールという働き方

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(出典:GATAG|フリー素材集 壱

フリースケジュールという働き方をご存じでしょうか?

おそらく大半の方が知らない働き方だと思います。
今日は先日TV放送のあった羽鳥慎一さんの「モーニングショー」の一コマから。

「好きな日に働くことができる」
「嫌いな仕事はやらない」

そんな会社があるって話がTVに流れてきたので思わず食い入るように番組を見てしまいました。

その会社は10数名の水産加工会社「株式会社パプアニューギニア海産」という会社でした。
番組での放送後に、ネットで調べるとHPがあり、そこには工場長をしていた武藤さんという方がびっしりとブログにフリースケジュールという働き方を導入した経緯や、想いなどをびっしりと綴っていました。

HPの内容などを読んで非常に感銘を受けましたので
今日はこの「フリースケジュール」という働き方について触れてみたいと思います。

 

 

 

 

◆フリースケジュールってどういうこと?
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(出典:ぱくたそ

好きな日に連絡なしで出勤・欠勤できる働き方、それがフリースケジュールです。
週や月の出勤日数の定めもなく、もちろんシフト表などもありません。

そもそも「無断欠勤」という概念が存在していません。
なので、当日にならないと誰が出勤してくるのかわからないのです。

(そんなシステムで運営できるのか!?というのが正直な感想だと思います)

こちらのパプアニューギニア海産では
現在在籍している水産加工業務を担当するパート9名の方にこのシステムが適用されています。

 

 

 

 

◆導入された背景
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(出典:GATAG|フリー画像・写真素材集 2.0

実はこの会社は2011年3月11日、東日本大震災の際は宮城県石巻市で営業をしていた会社です。
残念ながら津波で会社が流されてしまい、負債を抱える中で新しいパートの方を大阪で採用しリスタートをしています。

既にフリースケジュールが導入され、3年以上が経っているそうですが、導入以前は他の会社と変わらずシフト表があり、出勤予定が決まっているという会社でした。

大きく会社の制度が変わったきっかけは
震災後に宮城から一緒について来てくれた工場を管理する社員さんが退職したことでした。
それまで事務に専念をしていた現:工場長の武藤さんが工場の面倒を見ることになりました。

震災で多くの生死を目の当たりにしたことで、武藤さんは「生きる・死ぬ・育てる・働く」などの人が生きていくうえでの根本を考えるようになっており、『自分が工場長になるのならば、働くことを見つめ直すフリースケジュールを試してみよう』と思い立ったそうです。

 

 

◆導入の想い・真意
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(出典:株式会社パプアニューギニア海産HP

HPのブログでも武藤さんは丁寧に説明されていますが

前提として分かってほしいのは、パート従業員に優しいだけの会社にしようと言っているのではありません。会社というのは「疑い・縛り・競う」ことでしか成り立たない世界ではないと考ており、仕事において人は信用できないものという概念があるならばそれは違うと思っているのです。逆に信じあい、助け合う中で生まれてくるものをつかんだ時に、見かけだけの仲良しこよしとは違う真の成熟された社会が見えてくると思います。仕事中に笑いのあふれる会社などは一切目指しておらず、仕事には厳しい会社ですし、継続するために利益も追求します。 株式会社パプアニューギニア海産 武藤北斗さん

というようにしっかりと占めるべきところは占めています。
例えば業務中の私語に関しても社員さんが現場にいない時間帯は「私語は一切禁止」です。

過去には

「いつでも私語OK」
「いつでも私語禁止」
「一部作業私語OK」

などの試行錯誤を繰り返して現在の「私語は一切禁止」にたどり着いたそうです。
最終的には数名のパートの方から「いつでも私語OK」を辞めてほしいという声も出たとのこと。

*実際に「いつでも私語OK」は「いつでも私語をしなければならない」と感じる人もいらっしゃったとのことです。

 

 

 

◆実際のところ運営はうまくいくの?
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(出典:株式会社パプアニューギニア海産HP

武藤さんが所属されているパプアニューギニア海産が行っている
冷凍の天然エビの加工作業というのは原料を解答しながら作業を行うことや
手作業の工程が多く、そもそも急な大量発注には対応できないためそういった大量発注がないこと
常時臨機応変に使用量を調整していくなどの特性もあったためか、事前に人数を把握しておく必要性がないこともあり、実際運営面で困ることはないようです。

導入から3年でパートの方が全員休んだのは1日だけあったそうですが
その際は社員さんで梱包作業や事務作業に専念して、またパートさんが出勤するタイミングで加工を行い、1~2週間で均してみると平均的な数字を保てたそうです。

 

 

面白いことにパプアニューギニア海産では
フリースケジュールが導入される前と後の売上や人件費の推移を公開しています。

好きな日に働ける会社の売上と人件費の推移(パプアニューギニア海産HP)

驚くべきことに
『売上はフリースケジュールが導入される前よりも向上し、
その水準値を維持しながら、人件費は下がっている…』

つまりパートの方の時間当たりの生産性が向上していることがわかります。
フリースケジュールでいつでも出勤、欠勤してもいいのに!です。

*ちなみに2016年5月には売上と人件費を考慮して時給を860円→880円にあげています。
当時の大阪府の最低賃金は858円程度(現在は883円まで引き上げられています)

 

 

 

◆社員への向き合い方が大事
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(出典:株式会社パプアニューギニア海産HP

HP/ブログを見て頂ければ、伝わってくると思いますが
武藤さんのパートの方に対する向き合い方や、フリースケジュールを導入するにあたった根源的な考え・想いはとても実直だなと感じました。

 

「パート従業員が気持ちよく働くにはどうすればいいか」を全ての基本に考えていますので「もしも全員がやめたら」「サボる人がいたら」などの考えを基本に物事を考えないのです。もしそのような結果が出てきたら、そこでまた考え話し合えばいいのではないでしょうか。マイナスから考え始めるとそれは疑い・縛るだけの規則になってしまい自主性を尊重して気持ちよく働くことができません。会社の効率と品質をあげるには信じることから始め、もし問題がおきた場合は解決策をともに考えるのがよいと私は考えています。株式会社パプアニューギニア海産 武藤北斗さん

制度の内容が革新的であるから、この会社は上手くいっているという訳ではないと思います。
武藤さんの考え、パートの方との向き合い方にこそ、この会社が上手くいく秘訣があるのではないでしょうか?

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

どんな制度を作っても結局はそこにいる従業員(社員)同士のコミュニケーションが大事
というのが本質的な話なんでしょうね。

 

ちなみにパプアニューギニア海産では今年から

「嫌いな作業はやらなくて良い」

という取り組みを始めています。

嫌いな作業を仕事の中で克服することよりも
好きな作業で一生懸命気持ち良く働くことを優先したい。

そんな想いでまた新たな取り組みに向かって前進しております。
TVでも言っていましたが、以外とそれぞれの得意領域が分かれていたりして
重なることはなかったりするそうです。

 

今後はこういった制度の中身だけではなく
制度を作った人の想いなどにも焦点を当てていければと思います!

 

 


【参考/引用】
◆パプアニューギニア海産
「好きな日に働く」「嫌いな仕事はやらない」の真意

好きな日に働ける会社の売上と人件費の推移

◆産経WEST
大阪の最低賃金、25円増の883円に 審議会が目安どおり答申

◆YOUTUBE
【好きな日に働き、嫌いな作業はやらいない】フリースケジュールという働き方

 

投稿者プロフィール

日比 大輔
「やりたい」をもっと素直に実現したい!5年勤めたヘッドハンティング会社を16年7月に辞めて、現在は就活サポート・若手社会人のお悩み相談を受けています。新しい働き方のトレンドやまとめ記事など多種多様にブログで発信していきます。
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