目次
- 0.1 ◆コワーキングって何?
- 0.2 ◆どんなコワーキングスペースがあるの?
- 0.2.1 ①必要性を感じた本人が開設したスペース
- 0.2.2 ②女性が運営する女性専用スペース
- 0.2.3 ③乳幼児同伴を前提とした子育て中の方限定スペース
- 0.2.4 ④飲食店・宿泊施設が店内をコワーキングスペースとしても開放したスペース
- 0.2.5 ⑤レンタルオフィス会社が開設したスペース
- 0.2.6 ⑥会社やオフィスビルの空きフロア活用策として開設したスペース
- 0.2.7 ⑦古民家や商店街の空き店舗を再利用した、地域に根ざしたスペース
- 0.2.8 ⑧地方創生加速化交付金などを受け、地方公共団体が開設又は運営者を募集したスペース
- 0.2.9 ⑨大学施設内に開設されたスペース
- 0.2.10 ⑩オフィス機器関連企業が開設したスペース
- 0.2.11 ⑪3Dプリンタや特殊工具を備えた「ものづくり」に特化したスペース
- 0.3 ◆コワーキングスペースのメリット・デメリットって何?
- 1 【メリット】
- 2 【デメリット】
コワーキングやコワーキングスペースという言葉を聞いたことはありませんか?
企業勤めをしている方にはまだまだ聞き覚えがあまりないかもしれませんが
フリーランスや起業家の方には聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は話題のコーワキングスペースについて触れたいと思います。
◆コワーキングって何?
コワーキングとは…
つまりコワーキングが行われる環境がコワーキングスペースであり、シェアオフィスやレンタルオフィスなどとは異なり、実際に仕事をする場所が個室ではなく、図書館のようなオープンスペースに近い形で展開されているのが特徴です。
基本的にはスペースの共有、イベントを行ったり、参加者同士(会員制の所も多い)の交流会の実施などを行い、コミュニティを形成する所などもあります。
一般的にはフリーランスや起業家(特にIT系やノマドワーカー)などが利用しているシーンが勃興期は多かったようですが、最近では様々な形のコワーキングスペースが日本国内でも展開され、場所や規模によってもその果たす役割が多種多様になっているように見受けられます。
◆どんなコワーキングスペースがあるの?
分類の仕方は様々ですが…
日本全国のコワーキングスペースを評判や特長、設備で検索できるコワーキングスペースのポータルサイト「COCOPO(ココポ)」によれば、これまでのコワーキングスペースとしては11種類存在しているそうです。
(※下記の分類はCOCOPOさんから引用)
①必要性を感じた本人が開設したスペース
コワーキングスペースの開設者(オーナー自身)が、コワーキングという働き方に興味があり、使用したいとのことからオープンされているコワーキングスペース。どのコワーキングがそうであるのか?と聞かれると中々HP上などでは公表されていない情報のようで、この情報をベースに検索するのは少し難しそうです。。。
②女性が運営する女性専用スペース
女性起業家にフォーカスされているコワーキングや、女性が利用することを注視した内装づくりをしているスペースなどもあります。
などがあるようです。
③乳幼児同伴を前提とした子育て中の方限定スペース
これは②の女性専用の中での「子育て」という部分を切り取った形の場所です。
例えば…
・Hatch Cowork+KIDs(キッズスペース付きコワーキングスペース)
・こどもコワーキングbabyCo (託児付きコワーキングスペース)
・クロッカスコワーキング (子どもと一緒に利用できるワークスペースや授乳室、キッズスペースなどがある)
・コワーキングスペース7F (お子様を常に見守る役割の人がいる事という条件で、子供連れでの利用が可能)
参照:子どもと一緒に仕事ができる!全国の子連れOKなコワーキングスペース・シェアオフィス(くらしと仕事)
など多種多様なコワーキングスペースがあります。
④飲食店・宿泊施設が店内をコワーキングスペースとしても開放したスペース
飲食店や宿泊施設の一部としてコワーキングスペースを設けている場所なども存在します。
※渋谷にある「コミュン渋谷」さんなどが宿泊施設と一緒ですね。
カフェスタイル、個室、そして宿泊施設? 渋谷にある多機能コワーキングスペース | コミュン渋谷(THE LANCER)
⑤レンタルオフィス会社が開設したスペース
株式会社ナレッジソサエティが運営する「knowledge Society」などがこれにあたりそうですね。
シェアオフィス、バーチャルオフィスなどの運営も同時に行っているコワーキングスペースです。
⑥会社やオフィスビルの空きフロア活用策として開設したスペース
空き家、空きビルの問題は都心でもあります。その活用策としてコワーキングスペースを運営している所もあります。
株式会社リビング・エージェントは「ビズコンフォート」というサービスを展開して、空きビルの空室活用の一つとして、コワーキングスペースへの転用/運用を提案しています。
⑦古民家や商店街の空き店舗を再利用した、地域に根ざしたスペース
築110年の3階建て⼀軒家を全面改装した「MTRL KYOTO」(京都にある古民家コワーキングスペース)
玩具や生活雑貨の問屋街の浅草橋にある「パズル浅草橋」
など古民家活用や商店街の空き店舗などを再利用しているコワーキングスペースもあります。
⑧地方創生加速化交付金などを受け、地方公共団体が開設又は運営者を募集したスペース
上記のデータは熊本県合志市、菊池市、高森町の事例です。
他にも長野県豊丘村にて「コワーキングスペースから始まる、新しい働き場所創出事業」、鹿児島県徳之島町にて「離島版コワーキングスペース整備によるしごと創生・人財誘致事業」などが上記の案件と同様に地方創生加速化交付金を使って、展開されています。
⑨大学施設内に開設されたスペース
大学施設内にあるコワーキングスペースは意外と存在しています。
※下記の4拠点はCOCOPOさんに載っています
・信州大学「Co-workng Space COLABO」
※信州大学と塩尻市の連携プロジェクトで、塩尻市としては初のコワーキングスペースだそうです。
・東北公益文科大学「コワーキングスペース UNDERBAR」
・関西大学「KANDAI Me RISE倶楽部」
都心の大学という所で言うと関西大学くらいで、他は割と地方の大学に見られる傾向のようですね。
⑩オフィス機器関連企業が開設したスペース
オフィス家具や什器、コピー機など、オフィス関連の機器を取り扱う会社が運営するコワーキングスペースも存在します。
・コクヨ→Creative Lounge MOV
・リコー→海老名コワーキングスペース ROLE(RICOH Office & Lounge Ebina)
・富士ゼロックス総合教育研究所→スペースアルファ三宮
不動産業以外のこういった大手企業も着目しているようですね。
⑪3Dプリンタや特殊工具を備えた「ものづくり」に特化したスペース
最新の3Dプリンタ、3Dスキャナー、など各種設備が充実しているコワーキングスペースも出てきています。
など色々
◆コワーキングスペースのメリット・デメリットって何?
メリット・デメリットは色々考えられますが、LIGさんのブログや他のサイトなどを見ていると下記のように分類されるかと思います。
まずはメリットから
【メリット】
①コスト面
都心好立地でオフィス環境を整備しようと思うと月10万円以上する…というケースが大半です。起業したて、フリーランスになりたて、複業を始めたばかり…なんて方には毎月これだけ多くの固定費を払うのは中々厳しいかと思います。その点コワーキングスペースは月1万円~3万円程度の価格帯が多く、自分でオフィスを借りるよりもコスト面を抑えることができることがメリットと言えるかと思います。
②人脈・コミュニティ形成(イベント・勉強会)
コワーキングスペースによって、どんな系統の人が集まってくるか異なりますが、大抵のコワーキングスペースではある一定の特色が出てきます。それは主催者の属性にも一部引っ張られているかと思いますが、IT系(クリエイティブ職)が多かったり、女性が多かったり…様々な年齢や事業をやっている人たちが多く出入りする場所ではあるので、人脈形成には適した場所と言えると思います。
またコワーキングスペースによっては定期的に会員向けに交流会を実施したり、外部の人も招いて勉強会なども実施しているケースもあり、そこの会員であれば、自然と色んな方に会う機会を設けてくれている場所などもあります。
場合によってはそこから仕事につながる…なんてケースもあったりします。
③働き方/利用スタイルに合わせて選べる
コワーキングスペースは月額の会員制と1日利用などのドロップイン利用と大きく二つに分けて運営している場所が多いですが、会員制の区分の中にも週末利用プラン、平日日中利用プランなど顧客ニーズに合わせてプランを細かく区分けしている場所もあります。複業で週末しか使わない、起業しているから平日日中はずっと使いたい、フリーランスでドロップイン利用しかしない…など様々な働き方/利用スタイルに合わせて取捨選択ができるという点も良い点ですね。
④会議/打ち合わせの場所として使える
これもコワーキングスペースによって異なる事ではありますが、専用のミーティングルームを設けているコワーキングスペースもあります。またオープンスペースではあるものの、会議や打ち合わせ場所としても使える所もあります。特に都心のカフェ・喫茶店で利便性のいい場所は混んでいることも多かったり、仕事以外での利用も多い場所のため、込み入った話がカフェ・喫茶店ではできない、落ち着いて長時間話せないなどの問題もあるため、コワーキングスペースがこういった部分をカバーしているケースも存在しています。
⑤電源・wifiなどが充実している
ほとんどの仕事は仕事をする上でPCは欠かせません。なのでコワーキングスペースも当然、電源が使える/Wi-Fiが使えるといった設備面ではきちんと整備している所がほとんどです。(むしろ使えないという所はあまり聞いたことがない)
カフェ・喫茶店でも電源が使える場所が増えてきていますが、数に限りがあったりします。その点コワーキングスペースは大人数での利用を予め想定はしているので、電源の数は豊富にあるところがほとんです。
またWi-Fiの利用に関しても会員での利用やドロップインでの利用、どちらも料金にもともと含まれているケースが大半なので別途追加料金を払う必要などがないところばかりです。(カフェでのWi-Fi利用には時間制限なども存在する)
まとめてみると、コスト面でリーズナブルでありつつも、利用者の利便性などは十分に満たせるだけの環境を持つのがコワーキングスペースと言えると思います。
ではデメリットはどうでしょうか?
【デメリット】
①個人のスペースの確保が難しい
当然、他の事業をやっている人達と空間を共有している訳ですから、他でMTGをしている人の会話や打ち合わせの声が聞こえてくることは多いです。ただ、一般的なオフィスでも業務中で会話が聞こえてきたりもしますし、カフェで仕事をしていれば、隣の席の人の話声なども聞こえては来るので、何もコワーキングスペースにか限って「雑音が!」という話ではないと思います。
ただ、個人で起業/複業/フリーランスなどの活動をしている人からしてみると、集中して取り組みたい!となった時に「自宅でもいいのでは?」という風になるケースもあるので、コワーキングスペースによっては「集中スペース」などを設けている場所もあります。
②作業スペースは狭いケースも
これも①に類する話かと思いますが、個々人のパーソナルスペースは広いとは言えない所が大半だと思います。利用者が少ない場所や時間帯であれば、広めに確保することもできますが、ここは値段と利用状況を鑑みて自分にフィットする場所を探し出すのがいいのではないかと思います。
③内輪ノリの存在
これはコワーキングスペースの運営者/主催者も頭を悩ましている問題かと思いますが、よく来る常連さんとあまり来ない人との間ではやはり温度差が出てきます。コミュニティとしての色が強い場所であればあるほど、その差がはっきりと出てきますので、「内輪ノリ」が苦手な人にとっては辛いことかもしれません。
コワーキングスペースによっては「コミュニティ」であることを大事にしている場所もあったりします。(バーチャルオフィスとしての登録は受付ていない場所なども)会員制を設けている場所などは利用規約だけでなく、どういった空間/雰囲気なのか?というのを確かめてから入る方が賢明かと。
などなど
これから起業/複業/フリーランスなど新しいことに挑戦してみたい!と思っている方にはなかなか使える場所であることには間違いないと思います。あとはコワーキングスペースそれぞれで特色は違いますし、運営者/主催者側が何を考えて、大事にして、運営しているかも異なります。
気になるコワーキングスペースが合った際には、実際に見に行ってみたり、運営者/主催者の話を聞いてみたり、外部の人も入れるイベントがあれば参加してみてもいいかもしれませんね。
【参照/引用】
◆wikipedia
コワーキング
◆LIG
初めてのコワーキングスペース利用の前に知っておきたいメリット・デメリット8選
◆現代ビジネス
世界で拡がる「コワーキング・スペース」というムーブメント、新しい働き方のスタイル。
◆MakeLapes
これが欲しかった!都内すべてのコワーキングスペース一覧
◆北海道大学
コワーキングスペースの実態調査 : 2014年度調査の概要報告
◆COCOPO
【意外と知らない!?】コワーキングスペースの主な運営パターン11種
◆コワーキングスペース茅場町 Co-Edo
コワーキングスペースを世代別に考えてみて想うこと
◆Factory70 BLOG
コワーキングスペースに3年間くらい通ったけど辞めたフリーランスの話:メリットとデメリット
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- パラレルキャリア通信編集部です。主に複業(副業)の方向けの記事を書いていきます。ノウハウ記事をはじめとして、実際に一歩踏み出せるための記事も提供していきます。