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記事提供:「助っ人」は起業、独立、開業を応援するメディアです。
起業したり、副業・複業で事業を始めたりしたときに
「事務所」はどこにすべきか?
というのは当然、みなさん気になるところかと思います。
創業したての時は何かと固定費を抑えたいというのが心情かと思います。
今回は事務所の候補として自宅を利用する場合のケースについて考えてみたいと思います。
*今回も助っ人さんの記事「自宅兼事務所のメリット・デメリットを知っておきましょう」を
参考に考えてみたいと思います。
◆事務所はどこでスタートするべきか
昨今はバーチャルオフィスやコワーキングスペース、シェアオフィスなど様々な事務所の選択肢が広がっています。当然そのうちの一つとして自宅兼事務所という選択肢があります。
起業したて、事業を始めたての時は売上の見込みが立てづらい状況では
固定費(事務所の賃料)などが大きく掛かる選択肢はなるべく避けたいところかと思います。
ご自身の始めたい事業の内容や売上の収支計画に合わせて事務所は選ぶべきかと思います。
今回は比較的、費用を安価に抑えることのできる自宅兼事務所という選択肢についてメリット・デメリットを探って行きたいと思います。
◆自宅兼事務所のメリット
自宅兼事務所のメリットは下記の通りです。
①事務所の家賃や入居時にかかる費用を節約できる
これがダントツで一番大きなメリットです。
起業直後は売上の予想が立てづらく、かつ事業立ち上げに様々な費用がかかります。
自宅以外でオフィスを借りると…
・毎月の家賃・共益費
・保証金(敷金・礼金)
・不動産仲介業者の手数料
などの費用が入居時にかかります。
入居時の初期費用や月額の家賃などは意外と会社にとって大きな負担です。
月額の固定費用を会社は基本的には持たないようにすることが大切です。
月ベースでみれば大したことがないように見えても
年換算すると恐ろしいことになることがあります。
年間で合計の費用を計算していくことをオススメします。
②自宅にある備品(PCなど)を活用することにより、費用を節約することができる
自宅にあるPCや机・椅子、書籍棚などの備品を活用すれば、
新規に購入する備品は少なくなるので、余分な出費を抑えることができます。
「起業当初はお金を生まないものには、お金をかけない」くらいの覚悟でよいと思います。
その後、お金に余裕が出てきた段階で必要備品は購入すべきかと思います。
独立したてのころは形式を整えたくなる気持ちが出てきてしまいますが
優先すべきは自分自身の事業を発展させるリソースにお金を投下することです。
また、費用の節約という観点ですと自宅兼事務所で活動している場合は、事務所として使用している面積として、家賃や水道光熱費の一部を事業の必要経費として計上することができます。
さらに自宅が持家の場合やマイカーを事業用で使用する場合は、事業専用割合や事業に供していた月数により減価償却費として必要経費として計上することが可能です。
経費計上できるということは、
利益が出ている会社にとっては節税という観点で役に立つということです。
*利益が出ていないのであればあまり意味のない話です。
ただ利益ができないから意味がないと思うのではなく、青色申告では負債が出ている場合には次の年度に利益が発生した場合に昨年度の赤字を埋めることができますので、利益がでないなら意味がないと選択肢から外してしまうことはもったいないので気を付けましょう!
③自分が仕事がしたい時に仕事ができる
早朝・深夜の時間に関わらず、仕事をしたいと思った時に仕事に取り掛かることができる。
しかし、これはメリットでもありデメリットかもしれません。
なぜならば、『常にオフィスにいる』ようなものなので、
仕事とプライベートのメリハリがつきにくいということにもなりかねます。
④家事や育児との両立ができる
特に女性の場合、家事の合間や小さなお子さんの近くで仕事をすることができるので、家事・育児との両立を図ることが可能となります。
*もちろん一定の限界があります
ただオフィスに子供を連れて行く手間、必要となるアイテムを用意しなくてよくなることがメリットになるかと思います。
◆自宅兼事務所のデメリット
①仕事とプライベートのメリハリがつかない
「いつでも仕事ができる」反面、仕事とプライベートの区別がつかなくなり、いわゆる「メリハリのない」状態になりがちです。パジャマを着たまま机に向かって仕事、でも集中できずにダラダラする…、なんてこともあり得ます。
こちらはメリットでもあり、デメリットでもあります。自己管理ができない人にとってはやはりメリハリをつけずらいので、自宅兼オフィスは向かないかもしれません。
②プライバシー上で生じうる問題
自宅で開業する場合は
お客様(顧客)や仕事仲間に自宅へ来てもらうことになり、家族以外を自宅というプライベートの空間へ招き入れることになります。また、名刺やホームページに自宅の所在地を記載することは、結果として自宅の場所を不特定多数の人に公表していることになると言っても過言ではありません。
大きな問題が生じることは考えにくいですが、自宅にいろいろな人がくることになるのでそれが嫌でというので、オフィスを構える人は多いです。
③対外的な信用の問題
実は自宅兼事務所よりも自宅外に事務所を構えていたほうが相手企業の信用を得やすくなる傾向があります。
企業によっては、新規の取引を始めるにあたり、様子を見るために事務所を訪問する場合もあります。事務所を見ることで、仕事への姿勢や考え方なども分かると考えられるからです。これは業種や取引先がどのような企業が多いかによるところもあります。個人間の取引で、ECなどを使用して販売するようば場合には生じない問題です。
上記のプライバシーの問題も、来社の少ない業種等であれば比較的問題は起きにくいです。
*自宅が事務所として使用できない場合
<自宅が賃貸物件の場合>
住用という目的で賃貸しているため、事業用事務所とする場合は、事前に貸主や管理会社へ確認をすることが必要です。無断で事業用の事務所として使用し、発覚してしまうと契約違反となり、最悪の場合には退去を迫られることにもなりかねませんので、十分に注意が必要です。
通常事務所利用に契約書の目的を切り替えるとなりますと、追加で費用が発生します。
黙ってやる人も多いのが実態ですが、リスクがあることは認識しておいてほしいです。
どのような事業をするかにもよりますが、起業して社会に対してサービスを提供する上で、法律違反になるようなことをしつつ事業をするには倫理的な問題もありますよね。
◆まとめ
自宅兼事務所であっても、打合せは基本的に先方のオフィスを訪問したり、カフェでしたりすれば、プライバシーなどは守ることも十分可能です。登記は自宅でも作業はコワーキングスペースなどを安く借りている方などもいます。
ただ、やはり起業当初は固定でかかる出費は抑えたいというのがどの事業をする上でも共通の認識なのではないでしょうか?
事業が伸びて、人を採用しなければならないタイミングなどになった時に
オフィスを借りるという選択肢を考えてみればいいのではないでしょうか。
※本記事の提供元はこちら
【参考/引用】
◆助っ人
「自宅兼事務所のメリット・デメリットを知っておきましょう」
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- パラレルキャリア通信編集部です。主に複業(副業)の方向けの記事を書いていきます。ノウハウ記事をはじめとして、実際に一歩踏み出せるための記事も提供していきます。