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こんにちは。「U32の会」リーダーの孫田博美です。
私の本職は、人材会社のキャリアアドバイザーです。
大学生の就職先紹介に特化した部門で、これまで1000人以上の就職相談を受けてきました。
また今は、3人の新人アドバイザーの育成も行っています。
私の根本にある想いは、「笑顔で働く人を増やしたい」というもの。だから、「働く」の入り口を支援できるアドバイザーの仕事が好きです。新人の育成も同じで、一緒に働く人たちが「どうしたら笑顔で働けるか」を考えることができるので、やりがいに感じています。
でも、そんな私でも、「やりたい仕事」が最初から決まっていたわけではないんです。
どのようにして「やりたい仕事」を見つける事ができたのか?を綴っていきたいと思います。
■就活失敗、まったく興味のなかった会社からスタートした私のキャリア
就活のときから、「〇〇業界で働きたい!」とか「いつか起業するためにベンチャーで働きたい」とか、道が決まっている人っていますよね。
残念ながら私は、就活のときに「やりたいこと」なんて決まっていませんでした。そのせいもあってか、就職活動には大苦戦。内定が出なくて出なくて、必死に就職活動を続け、応募した会社は80社にのぼっていました。
就活開始から8カ月後、ようやく1社内定を獲得。その会社は、選考中に辞退しようか本気で悩んでいたくらい、興味がなかった会社でした。それが、私が最初に入った会社です。
でも、今となっては、そこに入ったおかげで「やりたい仕事」に出会えたと思っています。
■“たまたま”入った会社の仕事が、私の人生を変えた!
最初に入った会社は、「電機屋さんにメーカーの販売スタッフを派遣する」という仕事をしていました。私は、その中で、「どうしたらもっとスタッフさんが販売できるようになるのか」を考えて指導したりするのが仕事でした。
でも、どうしても「モノを売ること」に興味がもてなかったんです。その代わり、スタッフさん一人一人の成長を支援することや、スタッフさんが楽しそうに働いてくれているのを見るのは、大きなやりがいになりました。
そこで、「笑顔で働く人を増やせる仕事」として、キャリアアドバイザーを志望するようになりました。
実は、キャリアアドバイザーの仕事は、就活のときに少し応募していたことがありました。でも、そのときはたくさん受けていたうちの一社でしかなく、特に思い入れはなかったです。
最初の会社に入ったからこそ、アドバイザーを「やってみたい」と強く思うことができたんです。
就活生のとき、もしも「”やりたい仕事”じゃないと嫌!」と思って就活を続けていても、本当に「やりたい」と思える仕事には出会えなかったと思います。
あのとき、「まずはやってみよう」と思ったから、今の私があります。
■「やってみたけど、あわなかった」ということも大事な経験
その逆で、「やってみた結果、合わないとわかった」ということもあります。
カウンセラーの仕事を始めて数年。マンネリを感じ始めて「自分が本当にやりたいことは何だろう?」と悩んでいた時期がありました。このとき、会社に黙って副業をしてみたり、今もやっている交流会の原型をはじめたりしました。
そして考えた末に、会社に部署異動を願い出て、企画部門に異動したんです。
が。
いざやってみると、これが、まっっったく合わなかった・・・。
企画職は、パソコンと向かい合って数字の分析をする時間が必要でした。
でも、それが苦痛で苦痛で仕方なく、最終的にノイローゼになりかかってしまいました。
その後、会社が計らって元のアドバイザーの仕事に戻してくれたのですが(もうこれは感謝してもしきれません・・・)、急にイキイキし出していましたね。
やっぱり私は、対面で人と接して、その人の深い部分まで踏み込んで理解して対話していくことが好きなんだと理解しました。さらに、アドバイザーの部署に戻ったと同時に、後輩の育成を任されたのも大きかったです。
それまでも育成は担当していたことがあったんですが、一度離れて改めて、「目の前の人の成長に立ちあえる嬉しさ」を実感しました。
こうやって、”対比になる経験”があったからこそ、今はキャリアアドバイザーという仕事や、その育成をしている自分に心から納得して仕事できています。
根っこにあるのは、「笑顔で働く人を増やしたい」という気持ち。あぁ、これがやっぱり自分のやりたいことなんだな、と気付くことができました。
■「やってみないとわからない」は学者も提唱している!
このように、私は「やってみて考える」を繰り返して、「やりたい仕事」を見つけてきました。
実はこの方法、今のキャリア理論の中では、かなり主流の考え方なんです。
スタンフォード大学・クランボルツ教授の「計画的偶発性理論」というキャリア論を知っていますか?『個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される』という説です。
過去のキャリア論では、自分の「やりたいこと」を見つけてそこに辿り着くために逆算して行動をしていく、という説もありました。
でも、変化が激しい現代においては、進む方向を決めても途中で変更を余儀なくされることもあるため、クランボルツ教授の主張が支持されているんです。クランボルツ教授は、「ただ偶然が起こるのを待つのではなく、自ら偶然を作り出せるように行動することが必要」と説いています。
そのために必要な行動が、次の5つです。
- 好奇心 : たえず新しい学習の機会を模索し続けること
- 持続性 : 失敗に屈せず、努力し続けること
- 楽観性 : 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること
- 柔軟性 : こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること
- 冒険心 : 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと
「まずはやってみる」というのは、キャリアに繋がる「偶然」を計画的に起こすことになります。
例えば私は、就職活動に納得できず、最初の会社で「まず働いてみる」という行動をしなければ、キャリアアドバイザーに興味をもたなかったかもしれない。
自分で副業をはじめてみたり企画の仕事に異動したりと行動なければ、今ほど「キャリアアドバイザー」「人材育成」という自分のキャリア軸が固まらなかったかもしれない。
世間で「成功者」とされるのは、イチローや本田圭佑など、最初から「やりたい仕事」が決まっていた人になりがち。でも、別に最初から「やりたいこと」なんて決まっていなくていい。
何でも「まずはやってみる!」の精神で行動すれば、おのずと道は見つかっていくはずですよ!
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投稿者プロフィール
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人材会社で働く傍ら、若手が一歩踏み出すきっかけをつくるコミュニティ「U32の会」を発起・運営中。また、特殊な家庭の影響で身に付いた「何でも頑張りすぎる性格」に無意識で苦しめられていたが、鎌倉移住により一変。大好きな海に癒され、心地よく生きられるように。このことから、「本来の自分を開放し、心豊かに生きる人を増やす」を個人のミッションとして、自らのライフスタイル発信、1000人のカウンセリング経験を活かした「生き方」のコンサルティング、イベント企画などを行う。
U32の会リーダー・孫田博美のofficialサイトやってます!
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