最近巷でよく聞く「クラウドファンディング」という言葉。
一体どういうことなんでしょうか?
例えば
ファンによるアーティストの支援、政治運動、ベンチャー企業への出資、映画、
フリーソフトウェアの開発、発明品の開発、科学研究 、個人・事業会社・プロジェクトへの
貸付など様々な分野での出資として使われています。
今回はクラウドファンディングについて書いていきたいと思います。
◆そもそもクラウドファンディングって何?
先ほどwikipediaの言葉などを引用しましたが…
簡単に言えば
「○○といったサービス・モノをつくりたい!」
「社会・世の中の○○といった問題を解決したい!」
アイディアやプロジェクトを持った発案者・起草者がインターネットを使って
世の中の人に呼びかけ、共感を得た人から資金を集める方法のこと
です。
下記の図(A-port参照)がわかりやすいと思います。
これまでの社会では左側のように銀行や個人投資家・企業や
VC(ベンチャーキャピタル)から直接出資を受けるといった形が一般的でした。
近年ではネットが発達したことにより、WEB上で幅広く資金提供を呼びかけるようにできます。
数多くの自分が直接会ったことのない人から資金提供を取り付けられる。
これがクラウドファンディングの最大の特徴と言えます。
◆クラウドファンディングの歴史:いつからあるの?
実はクラウドファンディングのひな型は17世紀初頭にできているのをご存じですか?
書籍編集者のジョン・テイラー氏が、
書籍の印刷代を寄付によって集めた事例がクラウドファンディングの原型とも言われています。
寄付の見返りとして、寄付者の名前を書籍に掲載するという権利を提供するといった、
現在行われているクラウドファンディングの取り組みに類似しています。
他にも、面白い事例としてアメリカ合衆国
「自由の女神」も実はクラウドファンディングプロジェクトの事例の1つです。
の独立100周年を記念して、フランスより贈呈された「自由の女神」。
しかし、自由の女神を載せる台座を建設していたアメリカの「自由の女神製作委員会」は、
台座製作の建築資金を使い果たしてしまったのです。
そこで、実業家のジョセフ・ピューリッツァー氏が自身が経営する
新聞「ニューヨーク・ワールド」で広く一般市民に台座建設の費用を
寄付するように呼びかけました。結果、約半年で10万ドル近い寄付が集まりました。
さらに、百万人以上の人が1ドル以下の少額を寄付したことで実現したプロジェクト
ということもあり、少額寄付を集めたクラウドファンディングプロジェクトの1つと言えます。
日本で最大のクラウドファンディングの成功事例は、
2012年にF1 レーサーの小林可夢偉氏がF1の活動資金を募った
ウェブサイト「KAMUI SUPPORT」です。F1のシートを獲得するために、
資金の一部を一般の人たちから集めています。
出資した方にはサイン入りのキャップやキーホルダーを販売するプロジェクトを
スタートした結果、スタートから一週間で1億円以上が集まり、
最終的には1億8000万円の資金を獲得しました。
◆種類(特徴)
クラウドファンディングには大きく分けると3つの種類があります。
①金銭的リターンのない「寄付型」
②金銭リターン(配当・利子という形)が伴う「投資型・融資型(貸付型)」
➂プロジェクトが提供する何らかの権利や物品を購入することで支援を行う「購入型」
日本では資金決済に関する法律や金融商品取引法等によって
個人間の送金や投資が制限されていることから、
購入型のクラウドファンディングの企業数が最も多く認知度が高いのですが、
一方で個人から少額の資金を募り融資を行う貸付型(ソーシャルレンディングとも言われる)は
企業数は少ないですが、金銭のリターンを求める投資家の需要を取り込み、
国内では既に300億円以上の融資実績があるとも言われています。
(wikipediaより)
◆市場規模
矢野経済研究所の調査によると…
・2014年度の国内クラウドファンディングの市場規模は
新規プロジェクト支援額ベースで197億1,200万円
背景としては東日本大震災を契機に、2011年以降、寄付を募るプロジェクトから認知が進み、
社会貢献性や共感性の高いプロジェクトが多数起案されてきたことがあります。
・2014年度は「貸付型(ソーシャルレンディング)」が大きく寄与し、
「購入型」、「投資型(ファンド型)」も拡大基調
種類別にみてみると
購入型が約20億円
寄付型が約1億円
投資型(ファンド型)が約19億円
貸付型(ソーシャルレンディング)が約156億円
*最も規模が大きい類型は貸付型で、全体の79.2%を占める
・2015年度の国内クラウドファンディング市場規模は、
前年度比で43.9%増の283億7,300万円を見込む
といったことが調査されています。
今後に関しては株式型の法整備なども進んでいることから、
ネット証券の参入なども見込まれるため市場規模としては更に大きくなるとの見通しがあります。
さて、ここまでクラウドファンディングの概要について触れてきました。
次回以降はより詳しく、クラウドファンディングの効能(メリット)などについて
触れていきたいと思います。
<参考/引用>
◆矢野経済研究所
国内クラウドファンディング市場に関する調査結果 2015
◆THE BRIDGE
クラウドファンディングの歴史と日本のポテンシャルについて【ゲスト寄稿】
◆A-port
クラウドファンディングとは
◆wikipedia
クラウドファンディング
投稿者プロフィール
- 「やりたい」をもっと素直に実現したい!5年勤めたヘッドハンティング会社を16年7月に辞めて、現在は就活サポート・若手社会人のお悩み相談を受けています。新しい働き方のトレンドやまとめ記事など多種多様にブログで発信していきます。
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