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皆様初めまして。新しくライターになりました、齋藤です!
初の投稿で、ライター総選挙に参加させて頂きます!
この年齢にしてはおそらく、あまり経験された方はいないであろう職歴で、4社正社員、4社アルバイト、2回のフリーランス、そして飲食店の経営、フィットネス教室ビジネスの経営を経験した33歳です。
現在はパラレルワークで
・飲食店勤務&コンサル
・ケータリングの料理人
・フードデザイナー
・飲食のチェーン店の新卒採用コンサルティング
・エンタメ系、人材系など数社の採用コンサルタント
・業務委託案件の紹介
・ワークショップ型交流会『WAZAWAZA会』主催
・福島わかもの会議・代表&東北わかもの酒場・代表
などをやっております。
これまで本当に紆余曲折色んな事がありました。すべてが順風満帆!みたいな人生ではありません。これまで色んな経験をしてきたので、自分の生き方や働き方を存分に伝えれれば!と思います。
◆暗黒サラリーマン時代
朝起きると毛布も掛けずにベッドに横たわる自分がいた。
右手の中に違和感を感じる。重い腕を少しあげ、その違和感を確認しようと首を向けると、その右手には、スーツの上着が握りしめてあった。
寝ている間もぎゅっと握りしめていたのであろう。握っている指に沿ってスーツ全体にしわが広がっている。
再び違和感を感じ、つい左手も確認する。
そこには、充電の切れかかった携帯電話が転がっていた。
だるい上半身をもちあげ、やっと働いてきた脳をフル稼働し、必死に今の自分の姿を確認する。上半身はワイシャツ、下半身は靴下こそ脱いでいたが、スーツのズボンを履いたままだった。
「はぁ。昨日もそのまま寝てしまったのか・・・」
違和感だらけの朝。でも保険会社で働いていた当時はこれが日常だった。
保険会社では、お客様は自分で開拓しなければならなかった。法人でも個人でもどのマーケットに行くのも自由。
そして働く時間も自由である。
朝からアタックするお客様のリスト作りとアプローチ。
ランチはたいてい既存のお客様か見込み客のお客様と一緒に。そして午後は平日休みの方に会いに行きつつ、見込み客の会社を飛び込み訪問する。
毎週通っているので話すネタなんてもうすでに尽きている。
でも行かなければならない。信頼を、信用を作らなければ・・・。
夕方からは仕事後にアポイントをいただいている方々に会いに行く。
行動は分刻み。
契約してくださるお客様は書類記入などに時間がかかるので、夜しっかりと時間をいただく。
もちろん、夕飯など食べる暇もない。終電を逃すこともある。書類の記入漏れなどを確認し、もろもろ終わったところでやっと帰宅。風呂に入る元気も着替える元気もない。
気づいたころには違和感だらけの朝を迎える。しかしこれが日常。
◆暗黒魔術にかかっていたことに気づく
そんな日常を送る中、違和感ではなく異常を感じるようになった。
「昨日、会社の中でこの話したじゃないですか~!齋藤さんもそれ、考えますね!と言ってましたよ」
・・・焦った。
「この人とそんなことを話した記憶がない。そもそもそこに立っていた記憶もない。」
こんなことが何度か起きるようになってきた。まるで夢の中の話をしているようだった。
何が現実で何が夢なのか・・・わからない・・・。
「こんな働き方は異常だ。こんなことを続けていたら自分は崩壊する。」
気づいてしまった。暗黒魔術にかかっていたことに。
それからは早かった。すぐに仕事を辞めることを会社に伝えた。そして自分を信じて保険を契約してくださったお客様1人1人に頭を下げて回った。
しかし、とてつもなく怖かった。何と言われるか。何と思われるか。特に怖かったのが、契約を一番最初にしてくれた親友夫婦だった。最も自分の成功を信じてくれた人。後援してくれた人。しかも夫婦で。でもそうは言っていられない。ついに意を決して親友夫婦のもとへ謝罪に伺った。
私の辞めるまでに至った経緯、今の気持ち、すべて話した。分かってくれることを信じて。
だまって話を聞いてくれていた夫婦は、話が終わると私に対してこう言った。
「良かったよ」
予想もしなかった言葉に、顔を上げてその意味を聞いた。するとこう言われた。
「今だからいうけど正樹、このままじゃ下手したら死んじゃうんじゃないかって心配してたんだよ。髪はぼさぼさ、歯は黄色くてスーツはしわしわ。見てられなかったけど、頑張ってるから簡単に声をかけることも出来なかった。」
・・・泣いた。涙が止まらなかった。こんな風に思われていたのか。こんな風に思っていてくれていたのか。
「生き方を0から考え直そう」
当分、スーツを脱ぐ決意をした。
◆カッコいい!はずの起業・・・さらに強力な暗黒魔術
その後、自己分析を毎日繰り返した。自分は何がしたいのか、何がしたかったのか。
「そうだ!起業したかったんだ!」
その結論に至るにはそう時間はかからなかった。大学当時は「ベンチャー企業」や「青年実業家」などの言葉が流行っていた時代。起業家にはもともとカッコいいイメージがあった。時代の流れに漏れず私も当時、起業したいと思っていたのである。
そして、自己分析の中でもう1つ思い出したものがあった。それが「空手黒帯」だったということ。ほどなくして「空手の動きを使ったフィットネス・カラネス教室」を立ち上げ、経営し始める。
経営していく中で、都内に最大5教室を持つこともあった。まさに自分の中では「カッコいい起業家ロードまっしぐら!」だった。しかしここでも別の魔術にかかることになる。
半年を過ぎたころ、生徒数が伸び悩んでいることに危機感を強く感じてくる。それは当然、収入に直結するからだ。最初はチラシを撒いたり、安い媒体に広告を出したり、口コミを増やす企画を行ったりしてきた。それでもうまくはいかない。焦る。ますます焦る。
「こんなはずじゃない」
だんだんと自分がむしばまれていく。出会う人みんな、生徒候補、つまりお金に見えてきたのだ。
「この人に体験に来てもらうにはどうしたらいいだろうか」
「この集まりに行ったら生徒候補がたくさんいるんじゃないだろうか」
「スポットの生徒さんを月謝にさせるにはどうすればいいだろうか」
またもや異常な状態に陥っていく。しかもたちが悪いことに今度は気づかない。なぜならやらなければ収入が0どころかマイナスになるからだ。
◆こんどの魔術は簡単には解けない
フィットネス教室がおよそ2年でたちゆかなくなる。
マネタイズ的にはすでに崩壊していたのだが、それを気持ちでカバーできなくなっていた。そんな時、あるご縁からイタリアンレストランの経営の話が来る。「カッコいい起業家」を目指していた自分は、飛びついた。
フィットネス教室は長期休講とし、レストラン経営に挑戦した。
ここでもカッコよく振舞おうとする。何といっても「カッコいい起業家」に挑戦しているわけですから(笑)
しかし、飲食なんて大学時代に1年半程度アルバイトした経験程度しかない。知識も経験もない。共同経営者やサポートメンバーもいたのでお店は立ち上がり、なんとか回していたが、1人では何もできない名ばかりの雇われ経営者。そんな中でも走り出した店は待ってはくれない。結局、休みなしでほぼ始発終電の毎日を3か月間、ぶっ通してこなした。
こんどの魔術は長かった。ここまでまだ気づかない。しかし、3か月経ち、再び気づく日がやってきた。
「店でこの人とそんな話をしたこと・・・覚えていない・・・」
記憶が飛び始めたのだ。そうすると自分の「トラウマ」からの防衛本能が強烈に顔を出し始める。ついには共同経営者とギクシャクし、その人にお店を譲って自分は抜けることとなる。
◆パラレルワークという働き方
「どうしてこうなってしまうのか」
本気で悩んだ。すでに4~5年、この暗黒魔術に苦しめられている。魔術から逃れるにはどうすればいいのか。
そんな中、自分のターニングポイントとなる出来事が起こる。その内容はまた次回以降の記事にてお話ししたいが、魔術にかかってしまう原因がついに分かった。「常に出来るように思われ、うまくいっているように評価され、カッコつけようとしていた」からだった。そこがウイークポイントだったのである。
「いけているように見せたい」と強く願い、「行動できる、仕事ができる」ように見られたくて「こっちのほうがカッコいいよ!」と言われればすぐに流される。これでは身が持たない。
そして今のスタンスにたどり着く。
「自分がいただける役割を、自分ができる範囲の中で、最大限の成果を出せるように働こう」
すると、たくさんの「役割」をいただけるようになった。しかも、「自分ができる範囲」を人に伝えることも恥ずかしくなくできるようになったので、自分自身も無理をする必要がない。いただいた役割に対して、自分ができる範囲の中で最大限の成果を出す。そういう働き方になった。
もちろん、パラレルワークを誰にでもおすすめするわけではない。ただ、現段階では私には合っている気がしている。こんな働き方の選択もあるのだ、ということを知ってもらえれば幸いです。
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投稿者プロフィール
- 広告業界⇒外資系金融業界⇒フィットネス教室/イタリアンレストラン及びメキシカンレストランの経営⇒保育士を育てる専門学校経営を経てフリーランスへ。現在は飲食コンサルタントをしながら、延べ2000名以上の参加者を誇る「スキル」と「スキル」を等価交換する会『WAZAWAZA会』を主催。また、東北と福島を活性化する会を立ち上げた。自身の経験を生かし『自分ブランド発見』『営業スキル』等のテーマでセミナー講師としても活動。
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