半島ライフ、移住した若者のリアルの暮らしって?

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2回目の記事になります。どうも、岡田です。

■プロフィール

大学在学中東日本大震災が起こる→陸前高田市広田町と出会い、月に1度のボランティアを行う→大学在学中に一年間休学し広田町で暮らし、

NPO法人SETでChange Maker Study Programという大学生を呼び込むことでまちづくりの基盤づくりを行う事業を開発→大学卒業後、広田町に移住。NPO法人SETにてChange Maker Study Programの継続、拡大に動き、日本一大学生が活動する町になる→結婚し夫婦での移住生活がスタート

Change Makers Collegeという4ヶ月の移住留学プログラムを開発する。

 

今回は移住した若者の暮らしのリアルということでまとめていきたいと思います。

 

■春は半分漁師なライフスタイル。

僕が住んでいる陸前高田市広田町はまさに3、4月とわかめ養殖の最盛期になります。
町の基幹産業である、漁業が活気付きます。浜人が海に出てわかめの収穫時期真っ只中です。*この辺りの地域では漁師を浜人(はまど)という風に呼びます。

この時期の僕の起床時間は4:30。
5:30には船に乗り、朝日を見ながら沖に向かって出航。
わかめの収穫に向かいます。

だいたい、9:00くらいに陸に帰ってきて
港でみんなで朝ごはん。おにぎりが最高に美味しいです。
9:00~12:00過ぎまで働きます。

わかめ収穫の様子

ちなみに僕の仕事はNPOでのまちづくり事業なので全くもって漁師ではありません。
なので、この作業が終わった後は本職の仕事を進めます。
夜の21:00にはもう布団が恋しくてたまらなくなるのです。
そしてまた次の日の5:30には船の上に。笑

この4月は毎日こんな生活を送っています。

こんな生活、すごく大変そう!と思う方もいるかもしれません
もちろん、ボランティアではなく僕のこの時期の一つの仕事として引き受けています。
ぶっちゃけ、とても大変です!笑

でも漁師の人と共に海に出て、地域の仕事を守ることを教わります。

僕が言われた言葉の中でとても好きな言葉は「自分の仕事になってねぇから、周りを見て自分の役割以上のことをしようとしない、お前はまだまだなんだと」。

仕事をするとは役割以上、そして周りを見て協力しながら一つのことを成していく。
仕事の本質、仕事とはなんたるかを身を以て感じることができる。

そして、何よりも!ご飯が美味しい!

地元の人と一緒にご飯を食べている様子

夜はぐっすり寝て、次の日の朝の海の上で朝日を浴びながら出航する。
そんな風に生きるということの素晴らしさを感じます。

そして、僕らがこの仕事をすることで、維持される産業があるということも少し誇らしく思っています!

■食費は毎月20000円以下!?家賃は7部屋で…!?

特に春夏秋はおすそ分けで色々な食材をいただきます。そうなんです、毎月の食費が20000円以下なんてことも結構あります。

でも、その分僕らはお手伝いをしたり、僕らにしかできないことでお返ししたり
ちゃんと貰いっぱなしじゃなく送り合いをすることを大切にしています。
もちろん野菜を返せる時なんて少ないですが、大事なのはありがとうの気持ちをちゃんと行動にして返すことだと思っています。

そして、なんと家賃は7部屋で3万円です!
そうなんです、支出が想像以上に低いんです。

田舎は収入が低いからということは思われがちですが、
都心でも地方でも工夫次第で収入は伸ばせることはあっても
都心の方では支出をこんなに抑えることは結構難しいんじゃないかなと思います。

そういう意味だと支出がここまで低いのは地域の暮らしの一番の実情としての面白さです。
安全安心の土壌がすごく整っている中で生活をどう良くしていくかの工夫を考えることができます。

そして、4月のワカメの養殖もそうですが、実は地域の中には収入の機会がたくさんあります。

4月はわかめ
5月は田植え
10月はりんごの収穫
民泊の受け入れなどなど

実は副収入になるもの、そんな案件がたくさん相談されにきます。もちろんそれに一個一個答えてたら大変ですが、自分のライフスタイルに合わせて色々な仕事を請け負うのも面白さの一つかもしれません!

 

■ないものは自分で作り出せる

そして、よく言われるのは遊ぶ場所がないということです。
しかし、いやいやいやと思うのです。

遊ぶ場所はないかもしれませんが、遊ぶ場所を作る場所はたくさんあります。
僕自身も、ピザが突然食べたくなってピザ窯を製作した事があります。

もちろん地域の中にはないものの方が多いのですが、そのないものを力を合わせながら一緒に生み出す過程が何よりも面白い遊びになります。

家の床を改修したり
みんなでスポーツBarを作ったり、
ドラム缶風呂をしてみたり、
時には、スイス料理をみんなで作ってスイスの雰囲気を出して見たり
ラーメンの出汁からとってラーメン作りをしてみたり
カフェを作り始めてみたりと!

家の床を改装した時の様子

とにかく、自分がやりたい!と思ったことを自由にできるのが面白さです。そして、そういう事が一個ずつ遊びでもあり、仕事に繋がってしまうことや、まちづくりにまで繋がる可能性があるんです。

もちろん不便に思ってしまえば不便だなと思うことはたくさんあります。

しかし、それは都心もそうなのではないでしょうか?大事なのは、自分自身がどう行きたくて、そのためにどういう場所で、誰と、どんなことをしながら生きていくかなのではないかと思っています。

もし、この記事を読んで少しでも楽しそうだと思った方は、ローカルセンスが高いかもしれません。ぜひ、一旦飛び込んでみるなんていう選択をオススメしたいと思います!

では!

投稿者プロフィール

岡田勝太
岡田勝太
大学生の時に震災があり、陸前高田市広田町と出会う。大学卒業後すぐに広田町に移住しNPO法人SETでまちづくりの事業を手がける。人口減少社会のど真ん中で、人が減っても豊かに暮らせるまちづくりにチャレンジしている。現在は広田町で行うChange Makers' Collegeの学長も務める。そんな私の仕事の話、結婚もした暮らしの話、そんなリアルを発信していく。
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